管理人山猫礼と副管理人ユースケによる小説と絵のブログ 毎週水曜更新b


by eternal-d-soul
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

<   2007年 01月 ( 13 )   > この月の画像一覧

居住区第7セクション セーフハウス・・・
PM5:40・・・・

「ん・・・」
 ジェインがゆっくりと身体を起こす。どうにも頭がはっきりとしないが動けないほどではない。
『私は・・・?それにここは・・・』
 ジェインが周りに眼をやるが見たことがある場所ではない。塗装が所々はげている壁、今にも落ちてきそうなほどのボロボロの天井・・・
「よう、目が覚めたみたいだな」
 声がしたほうを見ると、そこにはこめかみにガーゼを貼ったサガトが立っていた。両手に湯気の立っているコーヒーカップを持っている。
「ここは?」
「俺のセーフハウスだ。ボロくて悪いが、ここが一番近かったんでね」
 サガトはジェインの横に歩いてくると、近くのテーブルに一個コーヒーを置き、残りをジェインに手渡した。
「やつは・・・・ヘンリーはどうした?」
「まぁ、そう焦るなよ。コーヒー飲んで一息つけよ」
 言ってサガトがコーヒーを飲む。ジェインは釈然としなかったが、頭がまだボーっとしている。コーヒーでも飲めば幾分マシになるだろう・・・そう思いコーヒーを口に含む。
「ほう・・・これは・・・」
そのコーヒーが思いの外美味だったのでジェインは少し驚いた。そんなジェインの様子を見てサガトが笑う。
「けっこう美味いだろ?それ」
「ああ、警備隊では飲めない味だ」
 ジェインが再びコーヒーを飲む。芳醇な香りは適度に鼻腔をくすぐり、苦みは気分を引き締めてくれる。
「すこしは落ち着いたみたいだな」
「ああ、大分気分が良くなった」
 ジェインが先ほどと比べて穏やかな表情で言った。それを見計らってサガトが口を開いた。
「じゃあ、そろそろ仕事の話をしようか。まずはヘンリーだが・・・」
 ジェインが神妙な面持ちでそれを聞く。
「改造HSMで襲ってきた。こっちもいきなりだったんで少し苦戦したが、倒す事はできた」
「ならばヘンリーはもう獄中か?」
「いや、違う。泳がせてる」
「泳がせてる?」
 ジェインが首を傾げる。
「実はジェインに内緒でヘンリーのコンピューターからデータと抜いて裏を探ろうと思ってたんだ」
「・・・私をダシに使ったのか?」
 ジェインがサガトを睨み付ける。
「そう怒るなよ。ここまで連れてくるので十分借りは返しただろう?」
「やはり気絶させられたのか・・・油断した」
 ジェインが沈んだ表情で呟く。
「そう気を落とすなって。こっちだって不意をつかれてこのザマだしな」
 そう言ってサガトはこめかみのガーゼをさすった。
「それは?」
「いきなりHSMで銃撃されてな。おかげで資料がぶっとんだ・・・」
「そうか・・・・だから・・・」
「そう、泳がせてる。発信器を打ち込んでな。でも泳がせてる理由はそれだけじゃない、もう一つ・・・」
「もう一つ?」
 サガトの表情が険しくなる。コーヒーを置くと、ジェインのベッドの横の椅子に腰を降ろした。
「昨夜のHSMより強化されてるみたいだった・・・ハンドガン用の徹甲弾じゃ通用しなかった」
「・・・・馬鹿な」
 ジェインは信じられないといった様子で呟いた。昨日HSMよりも高い性能?こちらの一部隊が歯が立たなかった相手がさらに強化されたなど信じがたい話だ。
「中に乗っていたのがヘンリーだったからそう苦労はしなかったが・・・昨日みたいに洗脳されたヤツが乗っていたなら・・・・」
「・・・なるほどな」
 ジェインは神妙な面持ちでうなり声をあげた。
「だから装備を整えに戻ったってわけだ」
 サガトはそういうと、腰の背面に固定してあった銃を取り出した。おそらくはアサルトライフルに位置するものなのだろうがジェインが一度も見たことがデザインの銃だった。
「それは・・・・?」
「PGM-DI094だ」
「PGM―DI094?マザロスのことか?」
「そうだ」
「だが・・・・」
 マザロスといえばかなり有名なアサルトライフルだ。信頼性が高く、使い勝手も良いことから様々な部隊で広く愛用されている。ドーム外に広がっている紛争地域ならば知らない物がいないほどの名銃だ。しかし、サガトが持っている銃はそのマザロスとは似ているとは言い難いものだ。極端に短い銃身のアサルトライフル・・・それが今サガトが持っている銃だ。
「まぁ、かなり改造してるがな」
「うむ・・・」
 それが改造と言える次元の話かどうかは怪しいところだが。ほとんど原型をとどめていないのだから。極端に短い・・・それはもはや無いに近い・・・銃身、マウントに固定してあるデュアルサイト、底部に設置されたエイミングモジュール、黒いツヤ消しのボディ自体もサガトの手や腕に合うように改造されているらしく独特の曲線を描いている。
「こいつは色々な銃弾が積めるからな、あのHSMに通用する弾丸も準備できる」
「なるほど・・・」
 どうやらマザロスならではの柔軟性は活かされているらしい。マザロスが有名なのはその信頼性以外にも、もう一つ優れた点がある。それが弾丸の柔軟性だ。様々な弾頭を積める銃は実戦において、弾丸さえ用意していれば様々な局面に対応できる圧倒的な適応性の高さを誇る・・・その優位性は語るに及ばない。
「だが、どうする?その装備が確かに強いのはわかるが、まさか単独でやるつもりなのか?」
 心配をしているのか、ジェインが険しい表情で訊いてくる。
「そうなるかな・・・でも、ま、バックアップはもらうつもりだけどな。そのためにジェインが起きるまで待ってたわけだしよ」
「ふむ・・・たしかに私達の部隊が前衛に出ても役に立たない可能性は高いな・・・」
「あんまり良い言い方じゃないが、その通りだ。今回は特殊な任務だからな・・・本来なら第二部隊にでも出張って欲しいところだけどな・・・」
「そうかもしれんな。ならばいっそ第二部隊に任せるのも手だろう?」
「本来なら・・・な。だけどまだ情報が足りないんだ。第二に任せたら全部消されちまう・・・それじゃあ困るんだよ」
 第二部隊・・・別名、機鋼第二部隊。多くの特殊部隊が所属し、警備隊において最大の戦力を誇っている部隊だ。その戦力は圧倒的でカントリーの平和を保っているのも彼の活躍が大きく貢献している。が、その分やることが荒っぽい。殲滅を目的としているため、一切の手加減がないのだ。情報を必要としているサガトにとっては、それは思わしくない結果を招いてしまう。
「そうだな・・・。わかった、第三部隊の方は私に任せておけ」
「ああ、頼むよ。ここを1830時にでる。決行は1900時の予定だから、それまでに準備しておいてくれ」
「ああ、分かった」
 サガトは銃を納めると、立ち上がった。
「けっこう厳しい戦いになるかもな・・・・」
 サガトは呟くと部屋を後にした。

カントリー某所・・・・
PM6:13・・・・

「参ったことになりましたね」
 男が呟く。
「まったくだ・・・おたくらのせいだぞ。あの様な中途半端な・・・」
 もう一人の男が言う。さっきの男よりも幾分太い声だ。
「言っておいたでしょう?あくまでも研究段階ですと・・・」
 最初の男はどこか物静かな物の言い方だ。澄んでいてよく通る声だ。
「それはそうだが・・・・」
 太い声の男が口ごもる。
「それを言うならあなた方とて同じでしょう?あの程度では実戦では有益な兵器とは言えませんよ?」
 澄んだ声の男が太い声の男を責める。
「うむぅ・・・」
 太い声の男が言葉につまる。話術は澄んだ声の男のほうがかなり巧みなようだ。
「何にせよ、今回の後始末をしなければなりません」
「それについては問題ないだろう。あいつを利用すればいい」
 自分が得意なところになったのだろう。太い声の男の声が弾む。
「そうですね・・・いずれにせよこれ以上の実験は不可能です。全てを消しましょう」
 そう呟くと、澄んだ声の男は静かに・・・だが恐怖を感じるほどの冷たい笑い声を響かせた。
[PR]
by eternal-d-soul | 2007-01-31 03:46 | 連載小説:近未来新都心

体調不良は仕様です

どうも子供のころから病弱なのは仕様のようです
見た目からは想像できない軟弱っぷりです(;´Д`)

まぁ中身と見た目は比例しないのよってことで

ということでまた風邪引いてますorz

テスト真っ最中、日曜ピアノ発表会とかいう修羅場的な最中にry

問題はピアノですな・・・弾き語りになってるので、喉の調子絶不調の現在はマジ危険領域到達ですry

しかも先生から「がんがれ」とかね(;´Д`)

kiaiじゃどうにもならんこともあるとですよ?
喉は薬だけじゃどうにも・・・・なるのかな?w

テケトに乗り切っていかせていただきます(ry

とかいいながらパンヤを現在やっていたり(ちょ

しかも初回から3回OBたたいてGUとかいう神クオリティ
風邪のときはおとなしくしてろってことですかね?ry


さて、それにしても今年の温暖化は異常ですね~
ほんと地球温暖化の影響を切に感じるような状態ですね(;´Д`)

地球は大丈夫なのだろうか・・・・いやたぶんダメです(ぇ
これだと今書いてる近未来新都心の世界観もあながち的外れじゃないのが怖いところw

まぁ庶民に出来ることは節約してCO2抑えるくらいですかねー
ん?今2PC、テレビ、エアコン、加湿器使ってますがなにか??(ry

しかし、ふと思ったんですけど人間がいなかった場合炭素はずっと石油とかの形で蓄積されるような自体になったんでしょうかね??
温暖化はマズイとは思いますけど、炭素が不足する自体になるともそれはそれでマズイのでは?とか今日思ったり

まぁ使いすぎ感はありますが、あながち人間の存在がマイナスだけとも言えないのかもとか思ったりなんたり
このまま二酸化炭素増えると鳥がまた巨大化して世界を牛耳る時代が訪れるかも?w

そう考えると物書き的には非常に面白い(マテ
人類死滅してますがねwww

まぁそんな妄想かましつつ、体調はやくなおさないとー(;´Д`)

ではまたーノシ
[PR]
by eternal-d-soul | 2007-01-27 01:41 | 日記&雑記
 何かに塞き止められていた記憶が一気に蘇る。
 
 襲い掛かってくる蛙男。激痛・・・
 
 カルナ・・・・こみ上げる衝動・・・

 覚えている・・・強大な力・・・そして蛙男を引き裂く自分の姿は・・・
 
「・・・ッ」
 思わず柄を取り落とす。それはベッドの上から滑り落ちて・・・だが床に触れ音をたてることはなかった。
 それは手の中に落ちてきた。ずっしりと重い柄・・・それは間違いなく今落としたはずの柄だ。
「少しは思い出したようだな」
 表情の変化をみて東郷が口を開く。
「一体俺は・・・」
「この世には人が知らぬ魔物が多く潜んでいる。その中には人を襲う者もいる。我々『天』はその人を襲う魔物から人々を守るために作られた組織だ。そして、お前が手に入れたその力・・・『魔剣』の力こそが我々の最後の切り札だ」
「ワケわかんねぇよ・・・・俺は・・・・どうなっちゃったんだ・・・」
「心配することはない。普段の生活には何の支障もない。ただ、戦う力を手に入れただけだ」
「なんだよそれ!!」
 仁はベッドから起き上がり東郷の胸倉を掴んだ。
「人を勝手にそんなものにして・・!!あんた何考えてるんだよ!!」
 それこそ鬼のような形相で詰め寄る仁に対して、東郷は落ち着いた声で言った。
「そうしなければお前は死んでいた」
「ッ・・・・!!」
 そう、思い出した。俺は一度死にかけた。そして、死にたくないと望んだのも・・・自分だ。すべては自分の責任なのだ。
「・・・」
 仁はよろよろと力なくベッドに座り込んだ。
「ちくしょ・・・」
 東郷はうなだれる仁の肩に手を置き、穏やかに語りかけた。
「混乱するのは分かる。だがその力は魔物から人々を守る力だ。望まぬこととはいえ、お前は守るための力を手に入れた・・・その力を人々のために使ってくれないか?」
「守るため・・・・」
 手に握られた柄や、左腕の腕輪からは禍々しいが確かな力強さを感じる。その力でもし、未悠や他の生徒が味わった悪夢から人々を守れるなら・・・
「今すぐ決めることはない。ゆっくり休んでから考えるといい。また後でくる」

 そして俺は決めた。戦うことを。カルナとして魔物達と戦うことを・・・

「・・・・」
 とはいえまだ完全に決心出来たわけでもない。今実際にこうやって不安になっているのが何よりの証拠だろう。
 本当に自分にそんなものになって戦えるだけの覚悟があるのだろうか?
「・・・・」
 初めてあの蛙の化け物と対峙したときのことを思い出す。恐怖で何も出来なかったことを。それでも俺は戦えるんだろうか?
「どうしたの?」
「!」
 いつの間にか未悠が目の前に立っていた。心配そうな顔で下から覗き込んでくる。
「大丈夫、なんでもないさ」
 少し無理に笑顔を作ってそう答えた。
「ふーん・・・」
 未悠が微妙な表情になる。
「まぁいいわ」
 そう言って歩き出す未悠にグイっと引っ張られた。
「んあ!?」
 意表を突かれてバランスを崩す。気づけば未悠の手がしっかりと俺の手を握っていた。
「なーに変な声出してるのよ?あんたがさっさと歩かないと遅刻しちゃうでしょー?ほーら!」
 言いながら構わずにグイグイと俺を引っ張っていく。こけそうになっているというのに容赦がない。
「分かった分かった!ちょっと待ってくれよ!」
 どうにか体勢を立て直して未悠と並んで歩く。手は・・・まだつないだままだ。
「ったく、寝込んで遅れた学園祭の準備こっから追い込まないとなんだからね!?しっかりしてよね!」
「分かってますとも」
 そういって未悠に笑いかけた。不思議と自然に笑える。
「わ、分かってるならいいのよ!」
 未悠が妙に大きな声を出して、より早足で歩き出す。俺はそれにあわせるように歩幅を大きくする。
 そうだ・・・少なくとも俺の周りの大事な人を守るためになら戦えるかもしれない。
 俺はまだそんなに変わってしまったわけじゃないらしいし。
「ちょっ!いつまで手つないでるのよっ!」
「あいて!」
 ・・・・ここまで変わらないもの少々問題かもしれないが。


「・・・・」
 東郷は煙草を燻らせながら学校に通う仁の姿を見ていた。
 我ながらよくあれだけの歯の浮く台詞を言えたものだと思う。そもそもすべては偶然ではなかった。あの仁という少年に適合があることが分かり、学校へと足を伸ばした。元からカルナを持たせることは決まっていた。
 偶然といえばあの水妖だろう。あそこにあれが居たのは実に好都合だった。おかげで仁に対する口実も出来、カルナをあんなに早い段階で持たせることも出来た。
「・・・すまんな」
 口をついて出た言葉は仁のためのものなのか、それとも罪人である自分を誤魔化すためのものなのか・・・・。東郷自身にすらそれは分からなかった。
 ただ自分が止まることが出来ないこと、それだけは事実だ。どれだけの犠牲を出そうとも・・・・この手が罪にまみれようとも・・・。
[PR]
by eternal-d-soul | 2007-01-24 07:49 | 連載小説:剣客奇譚カルナ
やっぱりテストがある月はあれですね~

なんか忙しい(ぁ

というか色々予定も重なるし(´・ω・`)
一月って忙しい月ですかねやっぱり(´・ω・`)

まぁというワケですでに水曜日に控えた更新すら危うい~ヽ(;´Д`)ノ

がんばりますがねb

ところでそんな最中「勇者王ガオガイガー FINAL G・G・G」をみましたー(ぇ
いや熱いですなー
今回もスペシャルサンクスぶーちゃん氏なワケですがww

クオリティも高いはやたらと熱いわで(*´д`*)

まぁここでは語りきれないものがやはりありますなぁ・・・
というわけで気になる人は見ましょう!(ぁ

続きはでるのかなぁ・・・やや期待w

しかしいかんかなり集中力が・・・

とりあえず今日 「パラサイトドールズ」と「鴉-KARAS-」をみました~

パラサイトドールズ:何かしらエログロ。ハナシがあまりにぶつ切りなので分かりにくいのが難点でしたな・・・・。大筋自体は面白かったかとかと。
ちなみに世界観が「バブルガムクライシス」と同じなので、そっちを知ってるといいかな

鴉-KARAS-:三巻ですちなみに。滅 覚醒。だそうな。映像美はホントすごいですね。40周年というだけだあってkiaiの入り方がハンパじゃないですな。どんだけ金かかってるんだr(ry それにしてもハナシの展開が怒涛すぎヽ(;´Д`)ノ
いや面白いんですけどね・・・設定とかマジ全然わからない・・・・
とりあえず公式を見ないとサパーリ。
でも説明くさい台詞が一切ないので、リアリティを追求、という点においては新たな見せ方かも?
うん、でも設定資料集が必要なことはまず間違いないry

まぁそんなカンジですねb

・・・・・我ながら何やってんだろうか(;´Д`)

なんかいまひとつ追い詰められないとがんばれない性格はダメですなww

ということを思いつつおやすみなさいー
[PR]
by eternal-d-soul | 2007-01-21 07:22 | 日記&雑記
居住区第8セクション ヘンリー=マクマフォイ邸・・・
PM3:34・・・

 HSM・・・それは人をサポートするために作られた機械・・・ARS(アクティブレスポンシングシステム)を搭載する事によって人体の動きに合わせて駆動する最新機械工学の粋を集めた機械・・・だがそれは、同時に兵器として利用されるという危険性をはらんだものでもある・・・
 ラウルがゆっくりと間合いを測る。佇む巨大な改造HSM・・・工業用のHSMバウサーを改造した機体・・・2メートルを超える巨大な体躯、アンバランスなほどに巨大に改造された腕部・・・それはもはや兵器に区分されるモノだった。そのHSMがとてもゆっくりとした動作でラウルの方を向いた。丸い頭部に取り付けられた四つの光学センサーが光り、ラウルの姿をとらえる。
『まだいたのか・・・鬱陶しい連中だ』
 外部スピーカーを通して操縦者の声が聞こえてくる。乗っているのは恐らくヘンリーだろう。ラウルがさらに体勢を低くして身構える。
『邪魔をする奴らには消えてもらおうか』
 さっきとはうって変わり、巨大な体躯からは信じられないほどのスピードで走り出しラウルとの間合いを一瞬で詰めると、その巨大な拳をまるで鉄槌を振り下ろすかのようにラウルに向かって繰り出した。ラウルはそれを横に飛びかわすと、素早く身体を捻り、ヘンリーの背後に回り込む。だが・・・・
『それがどうした?』
 声が響く・・・と同時にHSMの足の裏に設置されている自走ローラーが駆動し一瞬で背後に振り向く。
「!?」
 その動きに一瞬ラウルが怯む、ヘンリーはそれを見逃さなかった。先ほどよりも大きなモーションで、だが信じられないほどのスピードで拳を繰り出した。
「くっ・・・!」
 とっさの事にラウルは体勢を崩しながら後ろに飛んだ。ヘンリーは右の拳を戻す動作に合わせて、空中で体勢を崩しているラウルに左腕を向けた。
『死ね』
 左腕の甲に取り付けられた大型の銃が火を噴く。
「!?」
ガギィン!!!
 金属がぶつかり合う不快な音が響き、ラウルが真後ろに吹っ飛んだ。そしてそのまま家を囲う木の柵に突っ込む。木片がまきあがり、バラバラと音を立てて地面に落下する。
『ふん・・・邪魔をするお前が悪いんだよ』
 ヘンリーは捨て台詞のように呟いた。だが、次の瞬間ヘンリーの表情が驚愕に染まった。コクピット内の画面に映る光景・・・いま殺したはずの男がゆっくりと柵の木片の中から立ち上がったのだ。脇腹には恐らくは銃弾によって出来たであろう大きな傷・・・いやもはやそれは傷という次元ではない。片側の脇腹が完全に吹き飛んでいるのだ・・・普通ならば即死のはず・・・いやそうでなくとも内臓すらも吹き飛んでいるあの傷で助かるハズがない。だが、やつは平然と立っている。
「な、なな・・・なんなんだ!?」
 ヘンリーはモニターに映し出される驚くべき光景に上擦った声で叫んだ。
「油断した・・・」
 ラウルは呟いた。脇腹が酷く痛む・・・視線を落とすと、そこにはあるはずの脇腹が存在せず、赤い肉と内蔵だけが見えた。だが、すでに再生が始まっている。その肉のあちこちが盛り上がってきて、臓器や筋繊維、そして皮膚を構築していく。あと数分もすれば再生は終わるだろう。だが・・・・
「弾ききれなかったか・・・やってくれる・・・」
 ラウルはヘンリーの乗るHSMを睨み付けた。
「代償は払ってもらおう」
 ラウルがナイフを構えて走り出す。傷を負っているというのに先ほどよりも速い。
『く、くそ!』
 困惑しながらもヘンリーが左腕を持ち上げる。HSMに搭載されている射撃支援装置、が誤差を自動で修正し、ラウルに照準を合わせる。たとえ射撃の初心者でもこの支援装置を積んでいれば目標に命中させることは容易なことだ。だが・・・・
『くそ!なんで当たらないんだ!?』
 いくら撃っても一向にあたらない。弾速はゆうに2000km/hを超えている・・・この距離で当たらないはずがない。はずなのだが・・・すべてかわされる。まるでかき消えるかのような動きをするラウルを、弾丸はまったくと言うほど捉えることができない。全て地面に突き刺さり土を巻き上げるだけに終わる。
「おそい・・・」
 あっという間に間合いが縮まる。ラウルはHSMの真下にまで飛び込むと、体勢を低くし、すれ違いざまに足のマニュピュレーターを切り裂いた。
『くそ!』
 すぐさまラウルの方を向こうと、身体を捻るが・・・そのとき破壊されていない方の右足がミシミシと奇妙な音をあげた。
『なっ!?』
 ヘンリーは踏ん張ろうとするが、力が入らない。重すぎる・・・。そのままヘンリーのHSMはバランスを崩し、尻餅をついた。
『ぐあっ!?』
 ヘンリーは間抜けな声を上げた。この手のHSMの弱点はその重量にある。厚い装甲を持ち重武装を施すことができるが、反面脚部を破壊されれば自重を支えることができなくなり、動く事すらままならなくなる。
「つまらないな・・・」
 ラウルは尻餅をついたままうまく動くことが出来ないヘンリーの姿を見て、ほんとうにつまらないといった様子で呟いた。
『な、なめるなぁ!!!』
 そんなラウルの言葉が聞こえたのかヘンリーがヒステリックな声をあげ、突然跳ねるように動いて体勢を立て直した。腹部と腕部の出力を最大にして、地面を弾くことで可能な特殊な動きだ。そして、右腕に装備された銃の銃口をラウルに向けた。
「!!」
 その予想外の動きに一瞬ラウルの反応が鈍る。さすがにこの距離で撃たれれば頭が吹き飛んでしまう・・・そうすればラウルと言えど助からない。
『しねぇえええ!』
 雄叫びにも近い声で叫ぶと、ヘンリーは引き金を引いた。
ドォオン!
 爆発と破砕の重低音が響き、血しぶきがあがった。
『うわぁぁああああ!?』
 情けない悲鳴を上げながら、ヘンリーが思い通りに動かないHSMでジタバタと暴れる。ヘンリーのHSMの右腕の付け根の接合部が破壊され、そこから血が滴っていた。ラウルはそれを行った人物を、吹き飛ばされた二階の部屋に見つけると、鼻をならしてヘンリーと少し距離を取った。
「ったく・・・・やってくれる・・・・」
 ヘンリーの視界・・・つまりはHSM内の設置されているモニターに一人の男の姿が映し出される。黒いコートを纏った男・・・サガトだ。サガトは血が流れて痛むこめかみに手を当てた。
「俺のバイザー壊しやがって・・・高かったんだぞ!?」
 吹き飛んだ二階の部屋に立つサガトは大型の拳銃を構えながら叫んだ。
『知るかそんなこと!』
 ヘンリーはもはやロクに動くことすら出来ないのに虚勢を張るように強い口調で返す。しかし、だからといって状況が変わるわけではない。ナイフを持った化け物小僧と、右腕を打ち抜きやがった粗暴な男・・・ヘンリーは奥歯を噛んだ。
『ふざけやがって・・・この僕が負けるハズなんかない!』
 ヘンリーはまだ動く左腕をサガトの立つ二階の向け、銃弾を放つ。
「往生際が悪いな・・・!」
 だがそんな苦し紛れの攻撃が当たるはずもない。サガトは二階から飛び降りてそれをかわすと、空中で左腕の銃の銃口を狙い銃弾を放つ。すると、まるで銃口に吸い込まれるように弾丸が飛び、着弾する。爆発が起こる。内部に装填されていた銃弾が誘爆したのだ。黒煙を立ち上らせながらヘンリーの左腕が力無く垂れ下がる。
「終わりだ。大人しく投降しろ」
 拳銃をHSMの頭部に・・・といっても首などが存在しない頭、胴部一体型のデザインのこのタイプの場合頭がありそうな部分ということになるが・・・狙いをつけた。
『まだだ・・・まだだ・・・!!』
「いいかげんに・・・・」
 サガトが二の句を継ぐ前にヘンリーが動いた。信じがたい事に座った格好にも関わらず、とんでもないスピードだ。
「なっ!?くそ!!」
 サガトが逃げていくヘンリーの背中に銃弾を打ち込む。だが、その銃弾は厚い装甲の前に難なく弾かれてしまう。
『どけぇええ!!』 
 ヘンリーはそのままラウルに向かって突進していく。ラウルが腰を低く構える。
「ラウルやめろ!」
 サガト叫ぶ。同時に拳銃のマガジンを落とし、別のマガジンを込めるとスライドを引き再びヘンリーの背中に向け銃弾を放った。着弾した銃弾は弾かれることなく装甲の表面に付着する。
『無駄だ!』
「・・・!」
 ヘンリーに接触するぎりぎりの所でラウルは横に転がった。ヘンリーは凄まじい速度で庭から道路に飛び出すと、そのままどこかに走り去ってしまった。
 ヘンリーが完全に消えたところでサガトは銃を降ろした。ならうようにラウルもナイフを納める。
「バウサーには尻にも自走ローラーがセットされてたのを忘れてたな・・・」
 サガトがヘンリーが消えた方向を見ながら、ため息混じりに呟いた。
「・・・なぜとめた?」
 ラウルが怒りを込めた眼でサガトを睨んだ。やめろ、と言われたのがよほど不満のようだ。
「そっちの方が都合がいいからだ」
 サガトはそんなラウルに対して事も無げにさらりと答えた。
「・・・?」 
 ラウルが首を傾げる。サガトはため息をついた。
「確かにお前の力なら止めることも出来たかもしれない、だがさっき傷じゃ力を出し切れないだろう?」
「なにを・・・・」
 反論をしようとしたラウルが急にふらつく。サガトは慌ててかけよると、ラウルを抱き起こした。
「言ったとおりだろ?」
「・・・・」
「傷はすっかり治ってるみたいだが、栄養が不足してるはずだ。低血糖のその状態じゃロクに戦えないぞ?」
「・・・・」
 そう言われると言い返しようがない。急激な回復、常人を遙かに超える身体能力・・・それは便利なものであると同時に大きなリスクも抱えている。すなわち大量のカロリーの消費・・・再生と戦闘を同時に行えば消費される熱量は莫大なものとなる。糖分の補給無しには長時間の活動は不可能なのだ。
「だが・・・」
 それでも何かを言おうとするラウルを、サガトが制した。
「心配するな、ちゃんと発信器付きの弾丸を撃ち込んである。すぐに居場所は割れるさ。それに・・・」
「なんだ・・・?」
「少し泳がせた方が良い。ヤツのコンピューターからはあまり情報を抜けなかったが、あれだけの改造をここで一人でやったとは思えない。どこかしらに大型のガレージなり、工場なりがあるはずだからな」
「おまえは・・・・」
「ん?なんだ?」
「いや・・・・」
・・・相変わらず抜け目のないヤツだ。ラウルはそう思った。いつものことだがサガトは常に先を見て先手先手を打っている。まるで遠見の眼を持っているかのように感じるときすらある。
『俺とは違う・・・』
 ラウルは自分が如何に向こう見ずな事をしていたのか思い知らされた。いつもそうだ。自分はいつも広く物事を見ることが出来ない・・・戦闘を始めると頭が熱くなる・・・いつも気をつけようとは思っているが、一旦戦闘が始まると抑制がきかなくなる。血が・・・騒ぐ・・・。自分が変わってしまう気がする・・・。
「とりあえず今は一旦引き上げるぞ。ジェインのおっさんの方も気になるしな」
「ああ・・・」
 ラウルはいつもより幾分沈んだ声で答えた。
[PR]
by eternal-d-soul | 2007-01-17 02:08 | 連載小説:近未来新都心
なんか今月みると全然更新してないのね
これはヤバイヤバイ

ってことでレポート延長がてら書いてみるb

さて、今回山猫はマジメ?にレポートなぞ書いていたのですが・・・・

社会構成主義ってなによヽ(;´Д`)ノ

いやまぁ一応分かってるんですけど、概念が広すぎてマジ説明できないorz
なんか小説をうまくかけないときのように上手い言葉が浮かんでこないヽ(;´Д`)ノ

レポートで上手い言葉もないだろーとか思ったりするんですけど、なんか小説書いてるせいか構成にえらい気をつけたり、分かりやすく伝わりやすい言葉や表現をやたら選んだり、最終的には同じ表現を連続させるのは控えるようにしたりとか・・・・w

レポート書くのにはあんまり関係なさげな要素にまで目がいってしまうorz
しかも書き方がやたら小説くさい気がする。。。。

なんかもっと簡潔にかけよと自分でつっこみたくなるくらい。。。w

まぁ一部レポートを書く上で重要なことも含まれてるんですけど、基本的にやりすぎな気がする・・・
いやまぁその評価は教授がするからなんとも分かりませんがねww

とりあえず難しいorz

そしてレポートヽ(`Д´)ノウワァァァンになると小説書きたくなるというwww

我ながらどんだけ文を書いてるんだろう・・・orz

というか日記自体が暴走してきたので何かいろいろ画像ageて、終わりにしますかぬ

e0099593_7164370.jpg


e0099593_71729.jpg


脅威のカロリーとコレステロール!!
これを食べればあなたももれなくメタボリックシンドロームに!!!!
メガマ○ク!!!(このネタ危険?

e0099593_7173460.jpg


e0099593_7174489.jpg


e0099593_7175541.jpg


こっちは友人が帰省土産でかってきてくれたもの。その名も人類補完人形焼
中身はわりと普通


なんか食い物ネタ多いなぁ。。。。。w
ではノシシ
[PR]
by eternal-d-soul | 2007-01-16 07:20 | 日記&雑記
今頃になって全部みますた。スペシャルサンクス:ぶーちゃん氏

さて、ヒーローロボットアニメの最終作である「勇者王ガオガイガー」
1997年製作だったのねー。山猫とかまだ12歳?小6くらいかしら

でも、そのころは(というか今もだけども)全部通して見るっていうことがまずなくて、トビトビってカンジでしたから、まぁところどころ抜けてるというかヽ(;´Д`)ノ

まぁということで友人宅にあったぶー氏秘蔵のDVDBOXを拉致!(承認されてますよ?
で家で3日?くらいかかって見てました。

不健康にもほどがあるwwww

いやしかし内容は熱いのなんのって。久々に痺れますた。
展開とかはご都合主義だ!とか言われればそーなんですが、それとは関係なくひたすらに熱い。燃えるソウル全開

それと後半の展開がヤバすぎ。命とガイが抱き合うシーンとかほんと萌(ry 泣きましたよ。ええ、泣きましたとも
護が旅に出るトコロで華ちゃん出てくるあたりも激しく萌(ry 大泣きです。マジ涙腺にくるヽ(;´Д`)ノ

しばらくネットではゴルディオンハンマー!だのなんだの叫びそうで怖いry

まぁしかし、それにつけてもホントこの時代の熱さはすごい
そりゃアニオタですが、人を本気で泣かせるなんていう展開は今の作品では減ってきてるんじゃないかと思います。

それにストレートなメッセージとかもすごい良いと思いますな。
ほんとに作った人が次の人たちに伝えたいんじゃないかと思う熱いメッセージ

山猫もそういったメッセージを作品で出していきたいものです

とりあえずガオガイガーマジ秀作!
ファイナルみなきゃ( ゚Д゚)y―~~ w
[PR]
by eternal-d-soul | 2007-01-15 16:01 | 日記&雑記
 朝の7時半、仁(じん)が通う学校への通学路は学生で溢れていた。
「ふぁああ・・・」
 大欠伸をしながら仁がゆっくりと歩いていた。まだまだ余裕の時間だ。
「仁~!おはよ!」
「お~、未悠(みゆ)おはよう」
 後ろから追いついてきた未悠が仁の横に並ぶ。二人は家が近いだけに通学路も途中で合流している。二人で通うことはままあることだ。
「体調はもういいのかよ?」
「もう大丈夫。ばっちり元気よ」
 そういって未悠は力こぶを作るように腕を曲げた。
「そりゃ残念。一時は暴君が居なくなったと喜ん・・・・」
ゴス!
「それはどうも!悪かったわね!」
 間髪いれれずに未悠の肘が仁の脇腹に突き刺さった。激痛に仁の身体が“くの字”に折れ曲がる。
「てて・・・ごめんごめん、ちょっと嬉しくてさ」
「え?」
 仁の言葉に未悠の頬が僅かに赤くなる。
「な、何言ってるのよ・・・ばか」
 未悠の視線が泳ぐ。仁は小さくにやりと笑う。
「だって、未悠が居なくなったら文化祭の準備が大変だろ?」
「ッ・・!あんたってヤツは・・・!」
 今度は思い切り眉をつり上げて未悠がドカドカと早足で歩き始める。
「お、おいちょっと!」
 仁は未悠を慌てて追いかける。
「冗談だってば~。未悠さーん」
「うるさい!」
 それでも構わずにどんどん未悠は進んでいく。そんな後ろ姿を見ながら仁は思った。
 戻ってきた・・・・
 いつもと変わらない日常が。ごくありふれていて、でも大変な日常。だが・・・
「・・・」
 なぜだか今までより未悠の背中が遠く感じた。ちょっとからかって怒らせるのはいつもの事で、その後はすぐ追いついて、そして未悠は軽く笑って流してくれる。だけど今日は追いつけるはずなのに、もう届かないような不安が渦巻いている。
 理由は分かっている・・・それはあの日以来、俺が変わってしまったからだ。
 
 東郷さんから色々と聞いた。敵がなんなのか。そして、俺が一体何になったのかも。
 
「ん・・」
 目を覚ましたのは見たこともない部屋だった。だけど、白をベースにした落ち着いた部屋、独特の薬品臭さで分かる。ここが病室だということが。でも、なんで?
身体を反射的に起こそうとするが・・・
「いっつ・・・!」
 痛みで身体がまともに動かない。上半身を起こすこともできないまま、ベッドに横たわる。
「無理をするな。寝ていろ」
「東郷さん・・?」
 部屋の奥から出てきたのは東郷さんだった。明るい所のせいか、幾分老けて見える。
「いきなりカルナを使って戦ったんだ。傷は治っていてもあちこち無理がくる」
「カルナ・・・?」
 聞いたことがある気がした。酷く曖昧だけど、頭にこびりついている単語・・・カルナ。
「お前のその左腕に着いているものだ」
「?」
 左腕に目をやると、そこには見慣れない腕輪が着いていた。真っ黒でほとんど光を反射しない、歪んでいるようでどこか力強いようなそんな腕輪だ。
「それはカルナの鞘だ」
「・・・??」
 何を言ってるんだろう?
「何の事かさっぱりといった顔だな」
 まったくもってその通りだ。
 東郷さんはため息をつきながら、俺が寝ているベッドの横の椅子に座った。
「まぁそれが普通の反応だろうな。順を追って話そう。まず、お前はさっきまでの事を覚えているか?」
「さっきまで?」
 ゆっくりと思い出してみる。生徒会室で東郷さんと出会い、校内を回って、それからプールに行って・・・それから・・・それから?
「思い出せないか?」
「はい・・・プールに行ったところまでは思い出せるんですけど・・・」
「脳への過負荷による一時的な記憶喪失だろう。時期に思い出す」
「はぁ・・・」
 そう説明されても今ひとつピンとこない。脳への過負荷?
「あそこでお前があの水妖・・・蛙の化け物達を倒した。カルナの力を使い、人ではないモノになってな」
「えっ・・・」
 倒した?俺が?人でないモノ・・・
 じわじわと感覚が蘇る。熱く滾る情動、溢れかえる殺意と狂気、全身を駆けめぐる圧倒的なの力・・・これは・・・?
「少しは思い出したか?お前は鬼神になったんだ。その剣、カルナでな」
 何かが手に触れた。いや、手から現れた。
「っ!!!!」
 右手に握られていたのは剣の柄だった。腕輪と同じように真っ黒で、歪んでいながらも力強いデザイン。そして、素人でも分かるほどの禍々しい雰囲気を持った柄だった。
「お前はカルナと一つになった。断魔剣カルナと一つにな」
「なっ・・・・!!」
[PR]
by eternal-d-soul | 2007-01-10 07:10 | 連載小説:剣客奇譚カルナ

山猫 VS HDD 総集編

これは六日?くらいからエラー率のあまりの高さに業を煮やし、HDDを完全フォーマットすることを決めた山猫の戦いの記録である(ミクスーで軽く書いてたから総集編


 山猫は悩んでいた。それは日頃からのPCのあまりのエラー率の高さである。だが、普通に使う分には大きな問題があるわけではない。少々エラーは出るが、ワード、エクセル、パワーポイント、IE、FFなどはまだまだ許容の範囲内だ。
 では、問題はどこにあるのか?それはゲームをしているときだ。一般の人ならこう思うだろう。「ゲームならいいじゃないか。ほかのは正常なんだろ?」
 だが、そうではない。ゲームだからこそ問題があるのだ。
 よく考えてほしい。オフィス系列のソフトには自動セーブ機能や、復旧機能が標準装備されている。現在ではFFの最新VERにもセッションの復旧が標準装備されている。仮にIEやほかのブラウザを使っていても履歴をみれば巡回していたサイトにすぐに辿り着けるだろう。

 しかしゲームにそれはない。オンラインゲーム・・・それはセーブが出来ない、言ってみればリセットが利かない人生と同じ・・・一瞬のエラーが死を招く世界だ。

 想像して欲しい。通勤時間に電車が止まったときを。
 想像して欲しい。急いでいるのに車のバッテリーがあがっていたときを。
 想像して欲しい。急げば間に合うところで、誰かにぶつかりコケたときを。

 そう、それは怒り。そしてその後にくる虚脱感と虚無感・・・・

 それは人生におけるエラーと等しいほどの価値を持つのである。

 そして、山猫のPCのエラーの多さは常軌を逸していた。日に1度、2度ならなんてことはない。日に5、6度、いやそれ以上の回数でのエラー。
 これはパンヤをやった人間にしか分からないかもしれないが、好調にホールを回っているときにエラーで叩き落される衝撃。物理的に表現するならば、4階のベランダから植木鉢が落ちてきたり、もしくはビルの上から「I CAN FLY !」することと等しい衝撃。
 まさに外d 基、地獄である。
「このままでは精神がもたないっ!!」 
 というかパンヤの強制終了率がもたない。6%とかマジ限界である。

 「一年の計は元旦にあり」
 昔の人は良いことを言ったものである。山猫はその言葉に従うことにした。
 そう、つまりそれは・・・・・

「HD(ハードディスク)の物理フォーマット」

 無論、この世からフォーマットするわけではない。 
 本来のフォーマットが、データを消したことを認識させるだけに対して物理フォーマットとは真の意味でのフォーマット。データをすべて「0」で書き込み、エラーも吹き飛ばす。それが物理フォーマット。
 だが、当然ながらこれを行うにはそれなりの時間と技術が必要になる。たとえば要領を圧迫している、ここにはとても書けないよーな大量のデータ類だ。

 以前までの山猫ならこの大量のデータを前にただただ愕然とするしかなかった。山猫が2つPCをもっており、それをルータでつないでいようともだ。
 しかし、それはあくまでも以前の話だ。今の山猫は違う。手に入れたのだ。データを焼く力・・・そう、マルチDVDドライブ!
 年末の在庫一掃セールで6000円で手に入れた心強い武器だ。

 山猫はとりあえず使っていないデータを焼くことにした。すべてだ。
 その量11GB。DVDで約3枚。
 焼いた。山猫は焼いた。データ要領に注意を払い、古かったレコーダーも最新版にアップデートした。オンザフライの弱点に気づかずに苦汁もなめた。しかし、ついにはやり遂げた。その間にほぼ一日を費やすことになったが。。。。

 さらに残ったデータを別のPCに移すことでついにHDをフォーマットするときが訪れた。
「・・・・さらばだ」
 山猫はフォーマットシステムをいれたFDをドライブに入れ、「再起動」のボタンを押した。

 ウィンドウズのシャットダウンの音、続けて・・・

カラカラ。。。。

 HDが回る音、そしてboot from FD

 無機質でおよそ飾り気がない画面。それはもっとも初期のウィンドウズやMS-DOSと同じ画面。。。。。そこに表示される英字を読み解き、エンターを押していく。「YES」「YES」「YES」。
 しつこいほどの問答のあと、ついにHDがうなりをあげて回り始めた。
 進む数字、徐々に消されていくHDの中身。
 驚くべきスピードで進んでいくセクタの数にどこか物悲しいものも感じながらも、山猫は待った。そのすべてが消え去るまで、1からすべてをやり直すために。

・・・・・・やがて静寂が訪れた。ファンは回っているが、静寂が訪れた。
「終わったか・・・」
 すべてが消えたのだ。何もかも。HDの中に格納されているデータはすべて「0」。何もないという意味の「0」。

 何かひとつをやり遂げたかのような達成感・・・だが、まだ終わりではない。本当の戦いはこれからだ。
 山猫は自分の引き出しの最下段に入れてある大量のディスクを取り出した。
 「リカバリディスク」
 「さぁ、戦いはこれからだ・・・!」
 山猫はドライブを開け、ディスクを入れた。システムが起動し、消し去られて真っ白になったHDに新たなデータを書き込んでいく。そこに書き込まれるのは「1」と「0」のデータ。しかし、確かに意味のある「1」と「0」。有と無。それがすべてを作り出す。

 ディスクを取り替えろという英語での命令。山猫はそれを機械的に実行する。
 入れ替え、エンター、回り始めるディスク
 それを2回ほど行い、ついにリカバリが終わる。
 ディスクを取り出して、再起動を行う。
 ・・・・・・・
 見慣れた画面が現れる。ブルーを基調とし、ややグラデーションがかかった丸っこいデザインの目立つ画面・・・・グラデーションにしろ、デザインにしろ何かと安っぽいが、それでも今まで見てきた真っ黒の画面に比べれば幾分もよく見える。美しい青・・・・
 
 そう、帰ってきた。もう一度ここからはじめればいい。データは手元にある。

「さぁ、アップデートだ!!!」


ご愛読ありがとうございました。山猫先生の次回作にご期待ください。








( ´ー`)フゥー...
( ゚Д゚)あー疲れた!

いくらヒマだからってこれはやりすぎたw
なんとなくノってしまい、小説風に書いてみたりなんたり。

しかし長いなコレ・・・・

まぁこの後も後日談とかるんだけども、時間がないのでこの辺で(ぁ

マジで最後まで読んでくれた人さんくーすb
[PR]
by eternal-d-soul | 2007-01-10 03:17 | 日記&雑記
 居住区第8セクション ヘンリー=マクマフォイ邸・・・
PM3:23・・・

 居住区は経済区からほど近いところにある区画だ。他の区画とは違い多くの緑が取り入れられた自然豊かな場所で、巨木が立つ公園、道ばたには街路樹が植えられている。まさに住むために作られた場所だ。もっともそれらの自然も全て人工で育成されているものに過ぎないが。ヘンリー=マクマフォイ邸もそんな静かな居住区の一角に存在している
「ここか・・・・」
 そこに一台の白のコンパクトカーが乗り付けた。中から三人の男が降りてくる。サガト達だ。三人の目の前のマクマフォイ邸は予想よりも大きかった。白を基調としている小綺麗な昔でいう欧米風の外観、意外なほどに手入れされている中庭。二階建てのその家はとても高価なものに見える。
「解雇されてる割には随分良いところに住んでるみたいだな」
 ジェインが含みを込めて呟いた。
「そうだな・・・・」
「どうした?」
 考え込むような素振りを見せるサガトにジェインが問いかけた。
「いや・・・少し調べたいことがあってね・・・悪いけどヘンリーへの聞き込みはジェインだけで行ってくれないか?」
「ふむ・・・分かった。何を調べるつもりかは知らんが、あまり派手な事はしないようにな」
 ジェインはある程度の信頼をサガトに置いているようだが、昨夜の事を思い起こすとやはり若干の不安があるようだ。
「ああ、あくまで聞き込みだからね・・・それとラウルはここに待機しておいてくれ、万が一がないとも言い切れないしな」
 ラウルはそれに無言頷くと、車に背中を預けて腕を組んだ。少し含みのある言い回しにジェインは若干の違和感を覚えた・・・万が一?
「・・・分かった。こちらは私に任せてくれ」
「頼むよ」
 そう挨拶を交わすと、サガトはその場に残りジェインはヘンリー邸の入り口に向かった。入り口付近にはいくつかの観葉植物があり、よく手入れされているようだ。ジェインが呼び鈴を鳴らすとドアを少し開けてヘンリーが顔を出した。データの中の写真よりも幾分やつれたような感じだ。
「すみません、警備部隊のものですが少しお話をお聞かせ願えませんかな?」
 ジェインが警部部隊の所属を示す所属証を見せると、ヘンリーは少し戸惑った様子だったがすぐにドアを開いてジェインを中に招き入れた。
「さてと・・・こっちも動きますかね・・・」
 呟くとサガトが動き出した。部屋の中から姿を見られないように注意しながらヘンリー邸の裏に回り込む。
「ここらでいいかな・・・」
 サガトは適当な位置を見つけると足に大きく体重をかけた。それに反応するにようにサガトの履いているHSM『ブースター』がエアーを圧縮する唸りをあげる。軽く地面を蹴ると、ブースターがそれに反応し大きな瞬発力をサガトに与える。サガトは一瞬で二階を超える高さにまで飛び上がった。
「っと・・・・」
 空中で静止し、降下を始めたところでサガトがブーツの横のスイッチを少しいじる。再び空気を圧縮する低い音が響く。そのまま屋根が平らになっているところに足をつく。パシュン!という空気が抜けるような軽い音をだけでサガトはほぼ無音で二階の窓付近に着地した。
「セキュリティは・・・」
 サガトは懐からサングラス型のバイザーを取り出すと顔にかけた。簡素なものではあるが一応の通信機能と赤外線センサー、熱感知センサー、バイオセンサーが搭載されている。辺りを注意深く探るが、セキュリティの類はどうやら設置されていないようだ。
『不用心なこった・・・まぁ好都合だけど・・・』
 鍵だけはかかっていたが、サガトはいくつかの工具を取り出すとそれをいとも簡単に開けて中に侵入した。サガトが侵入した部屋は都合良く書斎だったらしく、様々な資料とともに一台のコンピューターがおいてあった。サガトは腰の小型の機械から端子を取り出すと、それをコンピューターのポートに接続した。するとコンピューターはすぐに立ち上がり、中のデータをサガトかかけているサングラスの中に投影した。
『随分、ごちゃごちゃしてるな・・・』
 コンピューター内部のデータはあまり整理されていないのか、乱雑に配置されている。部屋で言えば足の踏み場がない・・・と言ったところか。
『ん・・・まて、これは・・・・』
 サガトはあることに気づいた。データの配置がどうもおかしい。それにさっきから彼の仕事に関係するものが一切見つからない・・・・
『手の込んだ隠蔽ってわけか・・・だとすると普通の方法じゃ見つからないな』
 サガトがキーボードを操作するといくつかのソフトが起動する。すこしの処理時間の後、あるデータが姿を現した。
『よし・・・』
 サガトがそのデータを開こうとしたまさにその瞬間・・・
『サガト!避けろ!』
 バイザーから聞こえたラウルのそこ声と同時に轟音がとどろき、サガトが居た二階の部屋が吹き飛んだ。

 油断した・・・ラウルはジャケットを脱ぎ捨てると、腰に固定してジャケットに隠れていた大振りのナイフ二本引き抜いてすぐさま臨戦態勢に入る。全く予想外の事だった。ラウルは家の方には注意を払っていたが、奥の納屋にまでは気がいっていなかった。納屋が吹き飛んで中からHSMが姿を現したのを確認し、危険だと思った次の瞬間にはHSMは二階の部屋に向かって銃弾を放っていた。飛び散る木片と砂埃が巻きがる中に立つ大型のHSM、昨夜・・・そして今日みた工業HSMにそっくりな機体・・・もっとも工業用とは大きく違い、その腕は工業用のそれよりも巨大で太く、その甲には80口径はありそうな銃・・・もはや砲台に近いが・・・が装備されている。気のせいかもしれないが、工業用のそれよりも一回り大きく昨夜のHSMとも少し違う・・・
『困るんだよ、色々探られるとね』
 静かだった居住区がにわかに喧噪に包まれ始めた・・・
[PR]
by eternal-d-soul | 2007-01-05 14:28 | 連載小説:近未来新都心